2016年6月30日の対談



Y: 健さん、こんにちは。 

Aloha健:  Aloha!

Y: 移住してきて何年になりますか。

Aloha健: 気づいたら今月で丸8年やな。 移住してきた頃は30代だったし、もう一昔前といった感じや。この8年でサーフィンは上達しているのかなぁ・・・

Y: このまま気づいたら「還暦」、気づいたら「高齢者」、気づいたら「仏」になると思うのですが、自分が高齢者になったときの世の中はどうなっているのでしょうね。

Aloha健: 世の中は知らんけど、俺は仏になるまでサーファーであり続ける!わはは! 内閣府のH28高齢社会白書によると現在の高齢化率は26.7%。でもこの高齢者とは65歳以上だから実際は現役で仕事をしていて高齢者とは呼べないような人も多く入ってるよね。政治家なんて70歳以上が普通にいるし。老いは個人差が大きいので線引きが難しいけど、75歳以上の後期高齢者を見まがうことのない「高齢者」だとして、その高齢者が全人口に占める割合は現時点では12.9%らしい。だから、まだ高齢化問題がそこまで本格的に表面化していないよね。でもあと10年経ったら正真正銘高齢化社会になる。

Y: 老人に対する若者の目線は昔とは違うといいます。昔は長老は物知りで頼れる存在であることが多かったのが、現在はある程度のことはネットで容易に知ることができ、ごく普通の長生きの人が持っている知識や情報には相対的に価値がなくなりました。老人が多いので、貴重な存在でもなくなります。さらに現役世代で貧しい人が、年金で豊かに過ごしている老人を疎ましく思うようになるのも仕方がありません。

Aloha健: 今の高齢者が安全で快適な日本を作ってくれたということを、現役世代は忘れたらあかんと思うけどな。もし戦争の世の中のままだったら、俺もサーフィンできひんわけやし。 それに俺はどちらかというと現代の老人を気の毒に思う部分もある。老人を揶揄するような言葉が流行ったり、尊敬されなかったり、長生きを白い目で見られたりするのだし。いつの時代もサブカルチャーに時代背景が如実に反映されるもんだと思うけど、有名な話なのか分からないけど官邸ドローン事件の犯人が漫画を描いていたらしいんよね。『ハローワーカー』という作品で、少子高齢化が問題となっている日本において、高齢化問題を解決するための法案「老人駆除法」が制定されるという話。「老人駆除法」とは、高齢者を駆除(殺害)することで浮いた年金やら医療費やらを、次世代の出産・育児・教育に充てるという法案。高齢者駆除部隊は、若者や失業者によって構成される部隊で失業率の問題もクリアする・・・という道徳意識の高い人が眉をひそめそうな過激なストーリーだけど、日本は昔から姨捨山伝説もあるし、それの現代版ともいえるよね。少子高齢化問題はまだ全貌が分からないだけで、世の風潮がどう動いていくか分からないともいえる。

Y: よい打開策はあるのでしょうか。 

Aloha健: 難しい問題だけど、若者が反発するとしたら、自分たちは貧しいのに、お年寄りは年金を多く貰ってノホホンとし過ぎている、ということに集約されると思う。俺かって、老人が年金生活でサーフィンしまくってて、自分は忙しくてサーフィンが出来ないのなら嫌やもんな。だからまずはお年寄りにお金を使ってもらうことを考えないといけないよね。 若者もお年寄りが重要顧客になれば、お金を持っていることを有難がると思う。例えば補聴器は精度が今も低いままだけど、今の技術だったらもっと高品質ものが開発できるだろうし、姿勢をよくする道具だったり、車もだけど、健康なお年寄りがお金を使うものをどんどん開発することに、今よりもっと目を向けたらどうだろう?今は病気になった人からは延命治療などでお金を巻き上げるようになってるけど、そうじゃなくて健康な人が、人生を更に豊かにするために購買意欲がわくものをどんどん作ったらいい。俺ってほんまいつもいいこと言うなー!サーフィンで例えたらすぐに答えがでるわ!ほな波が俺を呼んでるし、波乗り行ってくるわー マハローさいならー

Y: (他にうまい例え方はないんかいな)