2009年9月23日の対談



Y: 健さん、こんにちは。 

Aloha健:  Aloha!

Y: 一昨日は敬老の日ですね。健さんのおじいさんおばあさんはご存命ですか?

Aloha健: 父方の祖母はまだ存命だよ。 長らく会っていないな。 元気なのかな〜。 

Y: 私は父方の祖父祖母は東京ということもあって疎遠だったのですが、母方の祖父祖母とはかなりの仲良しでした。 私の進路について私が真面目に考えていないことを危惧し注意してくれたのに、私はなぜかそれに反発していました。 そして手紙で真摯な長文を送ってくれた祖母に対して、投げやりな態度をしている最中に、祖母が死にました。 非常に後悔しています。 あのときから生きている間に感謝しなくてはならないということを肝に銘じています。 それといつ死ぬか分からないということを常に念頭に置くようになりました。

Aloha健: 自分も含めて人間はいつ死ぬか分からんもんね〜。 いろいろ孝行しないと自分の中に後悔は残るわな。 健爺にも今のうちにいろいろ孝行しておいておくれよ。 ほっほっほっ。

Y: (健爺ってなんや) その当時15歳ぐらいの頃は、周りに人がいてかまってもらえて当然で、孤独なんてことを考えもしない時期でした。 今は誰も彼もいつ死ぬか分からない、自分は最終的に孤独なのだということが理屈として分かる年齢です。 一人でいることのできる人間にこそ、傍らに他者がいる時、そのぬくもりに深い感謝と敬意を抱くことが出来るのだと思います。 

Aloha健: 人間は脳が発達したかわりに孤独というものを背負ってしまったんやね〜。 自分が死ぬときに真の孤独を感じるのかな。 人間以外の動物はそんな感情はないやろうしね。 これからいろんな孤独があるだろうと覚悟して生きていかなあかんやろね。 

Y: そうですね。 大体男性のほうが老後の孤独に弱いみたいですしね。 女性は伴侶を亡くしても第二の自分の人生を送れるものですが、男性は衰弱していく人のほうが多いらしいですね。 健さんも奥様に孝行しとかないと後悔しますよ! ほっほっほっ。 

Aloha健: 女性は強いから大丈夫やで。 男はな〜、律儀に衰弱していくパターンが多いね。 まあ自然界でもオスはそんなもんや。 カマキリなんか交尾をしたあと、メスに食べられるし。 

Y: (なんちゅう悲壮感漂う例を出すんや!) えーっと、今日のお題は敬老の日・孤独といったところにあると思うんですけど、まさかカマキリが話しに出てくるとは思いもしませんでした。 エリオットの後期の傑作『ミドルマーチ』の最後の部分に、「この世に善が育っていくのはひとつには平凡な日常行為のお陰であり、また世の中が思ったほど悪くならないでいるのは一つには目立たない生涯を忠実に生きて今は訪なう人とてない墓の中に眠っている人々のお陰なのである」という文章があります。 まさにその通りだと思います。 今、私たちに平凡な日々があるのは先人のお陰です。 感謝・感謝ですね。

Aloha健: そうやな〜、感謝・感謝やね。 アンコウの幾つかの種類のオスなんて、メスの体に寄生して様々な器官が退化し、腸もなくなる。 だからオスはメスの体に通じる血管に吸着し、そこから栄養を吸収して生きるんやけど、つまりメスに吸収されるねんな、体ごと。 オスは弱い生き物やで。 しかも寄生しているオスは、メス一匹につき数匹の場合もあるらしいしね。 儚いね〜。 

Y:(やめんかい!その例え!) えーっと何を言わんとしてるのか分かりませんが、オスも孤独に耐え、逞しく生きていってくださいよ!  

Aloha健: ほな、波が俺を呼んでるし波乗り行ってくるわー マハローさいならー! 

Y: (女性に対しての新種のイジメやな・・・)