2013年11月30日の対談



Y: 健さん、こんにちは。 

Aloha健:  Aloha!

Y: 11月30日になりましたね。 

Aloha健: そうやな、伊井さんの日やがな。

Y: (伊井さんって誰や) 何のことですか?

Aloha健: えっ!Y君、伊井さんのこと知らんのか!ほんまにアホやなぁ。可哀相やし、しゃーないから説明したるわ。元々やなあ、日本には11月30日というのは無かったんや。なんでかっちゅうと、11月30日は、「いいさ!」と何でも受け入れたり譲歩したりしてしまうように見えるからや。反乱が起こっても「いいさ!」、ある一族だけが権力を占めても「いいさ!」となってしまうみたいなもので、日本では縄文時代から11月30日はタブーだと見なされてきた。その慣習に初めて異議を唱えたのが伊井さんや。伊井さんは朝廷に対して「11月30日を設定しても決して『いいさ』と軽々しく言わない世の中にするでござる」と直談判したんや。その信念は揺るぎないものに見えた。お侍さんに「伊井さん!斬って候」と攻め寄られても、「私を斬れば、日本の未来は『いいさ』と安請け合いばかりする、事なかれ主義の人間で溢れるでござるよ!」、岡っ引に「お前が11月30日を作ろうとしている伊井さんだな!」と迫られても、「私を捕らえたら、『いいさ』と本心から相手を受け止められる安泰な世の中は来ないでござるよ!」てなもんで、もう誰も伊井さんの真摯な「いいさ」への思いを止めることはできんかったんや。 

Y: (何の話しとんねん) はぁ。

Aloha健: そんな時に明治維新や。開国によって欧米文化に刺激された国民は、「伊井さんの活動があったから、開国を心から『いいさ』と言えた気がするわ!」「やっぱり11月30日は必要よ」「正々堂々と胸を張って『いいさ』と言いましょう!」と次々と声を上げるようになった。伊井さんも諸外国の人に刺激され「『いいさ』 means all right.」と英語を手引きするほどにまでなっていた。そうしてついに11月30日を設定する法案が審議され、奇遇にも開国と同年1858年に可決。1873年から日本の歴史上初めて11月30日を迎えることになった。 それからおよそ150年の時を経て、今でも「『いいさ』というときは責任を」「明るく言おう、『いいさ、いいさ』と」「『いいさ』で繋がる人間の和」は我国の道徳教育の根本にあるし、大きく言うと日本人の生き方の指針にさえもなっている。それらの理由から、11月30日は伊井さんの「いいさ」の日であり、功績を讃える記念式典が全国各地で行われているというわけや。

Y: (そんな式典、知らんがな) そうですか。長々とご説明ありがとうございます。勉強不足なので出直してきます。では、今日はこのへんで。

Aloha健:  いいさ、いいさ! がはははは! 今日も俺は人にわかりやすく説明をしたし、頑張った1日やったなー! ほな、波が俺を呼んでるし波乗り行ってくるわー マハローさいならー!

Y: (救いようのないアホやな)