2014年12月30日の対談



Y: 健さん、こんにちは。 

Aloha健:  Aloha!

Y: 2014年の海納めはしましたか?

Aloha健: いーや、おそらく明日もサーフィンするから大晦日が海納めになるかな。で、翌日の元旦が2015年の海始めやろうな。ということは毎日ってことやわな。がはは。

Y: 寒い日に海に入って喜んでるなんて、正気の沙汰とは思えませんね。  

Aloha健: 俺は海に入るのではなくて、海に戻ってるんや。

Y: (意味わからんわ) はぁ。  

Aloha健: しゃーないから「戻る」の意味を特別に教えたるけど、約40億年ほど前の地球誕生から約5億年経った地球上で、無生物から生物が誕生したとされてるわな。まずそこまでは大丈夫?

Y: 急にスケールが大きな話に飛びましたね。  

Aloha健: そんなことないわ、大事な話や!懇切丁寧に教えるからちゃんとついてきてや!まず生物と呼ばれるには進化と代謝ができなきゃいけないのだけど、簡単にいうと最初の最初は低分子の有機物が互いに繋がってたんぱく質や核酸(DNAやRNA)というような、より複雑な有機分子を作る単位になった。そしてその高分子化合物は自己複製を始めた。で、分裂で増える単細胞生物ができて、今度はそれらが複数集まって一つの個体を作るようになり多細胞生物になった。それが大まかな生物の誕生の流れや。そんでここからがポイント。その生命の起源物質については諸説あって未解明なんだけど、生成した有機物は海洋中に蓄積したと考えられているから、生命が誕生した場所は現在の学説では深海であるとされている。陸が紫外線で生きられる場所じゃなかったしね。だから俺が「海に戻る」というのもあながち間違ってはいない。

Y: 三好達治さんの有名な詩『郷愁』の一節に「海よ、僕らの使う文字では、お前の中に母がいる。そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある」、つまり日本語の「海」という漢字には「母」が含まれていて、フランス語では母(mere)の中に海(mer)が含まれているという詩ですが、海は生命の源であり、母なる海であるっていうことなんですかね。  

Aloha健: そうそう。サーファーに限らず海を好きな人が多いのも、人間が海から生まれているからかもしれない。精神的疾患や不調が海に接すると改善するらしいけど、それも海が生命の源だからかもしれない。それに俺が波に呼ばれるのも、生まれた場所に戻ろうとしているのかもしれない。ということで今日も波が俺を呼んでるし波乗り行ってくるわー マハローさいならー!

Y: (最後のは強引やな)今年1年ありがとうございました。 みなさま、よいお年を。